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身近なところから始めよう!BCP(事業継続計画)における最初のステップ

更新日:2023年8月21日

企業の事業継続において非常に重要なBCP(事業継続計画)ですが、「BCP対策って何から始めればよいの?」「お金がかかったり、専門知識が必要になったりしそう」などのイメージをお持ちであるかもしれません。

しかし、実は身近なことからBCP対策を始めることができるのです。


例えば、火災発生時に必要な避難用具の準備や社員の緊急連絡先、身元確認の確認などは普段から準備が出来るBCP対策の一例です。

これらの対策を実施することで、BCP対策の基礎を築くことができるのです。

今回は、このように身近なところから始められるBCP対策をご紹介します。

 

目次

 


BCP対策の第一歩は「リスクアセスメント」

BCP対策の第一歩としてやるべきことは、ずばり「リスクアセスメントの実施」です。

リスクアセスメントとは、会社や事業所にある危険や有害なものを特定し、そのリスクの大きさを見積もることで優先度を決め、対策を決定する手順のことです。

つまり自分の会社にはどのようなリスクがあり、それに対して何をすべきかを知ることです。

製造業や建設業などの事業場では、リスクアセスメントを実施することが努力義務とされています。

厚生労働省からは「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」が公表されており、適切かつ有効な対策を実施するために、事業者はこの指針を参考にすることが大切です。




身近なところから始める3つのリスクアセスメント

リスクは事業形態や会社の規模などによって様々ですが、ここでは身近に始められる以下の3つのアプローチをご紹介します。


危険物質の管理

危険物質を取り扱う会社では、化学物質や爆発物などの危険物質が存在します。

これらの危険物質を管理することは、大規模な事故や災害を未然に防ぐために必要です。

まずは事業所内でどのような危険物質が扱われているかを明確にし、危険物質の取り扱いや保管方法、事故時の対応などについてリスクアセスメントを実施しましょう。


水害や火災などの災害対策

自然災害や火災などの災害に備えることは、BCP対策の基本です。

社員の安全確保、施設の保全、事業継続計画の策定など、様々な対策が必要です。

まずは事業所周辺の地形や水害のリスク、防災施設の整備状況などを確認し、リスクアセスメントを実施しましょう。


また、事業所内の防災対策を見直してみることもお勧めです。

例えば、「180㎝以上のキャビネットには耐震固定をする」「キャビネット上には荷物を置かない」「非常口の近辺にものを置かず避難経路を確保する」と言った社内基準を作ることもBCPの一環と言えます。




社員の健康管理

社員の健康管理はBCP対策においても重要な要素です。

例えば、インフルエンザや風邪などの感染症に社員が集団で感染してしまうと、企業の事業継続に影響が出る可能性があります。

このことについては昨今の新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、その重要性が改めて再認識されてきました。

まずは社員の健康管理についてリスクアセスメントを実施し、必要に応じて予防接種の実施や健康管理の改善を行いましょう。







以上のように、BCP対策は大規模かつ高度なものというイメージがありますが、身近なところから始めることができます。

まずはリスクアセスメントを実施し、BCP対策の基礎を築いていきましょう。身近な第一歩が社員の命を守ります。


今回ご紹介した例は、どれも大掛かりなことではなく、やろうと思えばすぐに始められることであり、こうした身近な第一歩を踏み出すことが結果的に社員の命を守ることにもつながります。

「BCPは何となく難しそう」という先入観を捨てて、まずはできるところから始めてみましょう。





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